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芙蓉の御方は、ようやく後宮に戻ることが決まり……。
吉日が選ばれ、参内(さんだい。宮中にあがる事。)した。
幼い娘の愛良宮。
生れつき眼が碧く、強い霊力を持って産まれた。
芙蓉の花が風に揺れる、宣耀殿の女御と乳母と乳姉妹の律が、愛良宮と一緒に居ると……。
突然、御簾が風もないのになびいたり、几帳が誰も居ないのに倒れたりと具合だった。
愛良宮は力が強く、鬼やあやかしを引き付けていた。
その力に眼をつけたのは…千夜。
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