死地

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「うし、んじゃ行くぞ!」 キュウが乗り込んだのを見た直人は、ヘリのエンジンをかけた。 バラバラバラ…! ヘリは軽快にエンジン音を鳴らし始めると、徐々に上昇を始めた。 「…ケリ着いたな」 「…」 地獄と化した日本からの漸くの脱出に、京介が口を開くと、キュウは京介を見て真剣な眼差しを浮かべ言った。 「いや…まだやで京介…」 「…」 キュウの言葉に京介は眼下に広がる光景を見て感じた。 これこそが真の地獄の始まりなのだと…
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