始まり

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――― 香奈と別れて、あるクラの方へ向かった。 あるクラは特別とあってか普通のクラスとは違って隔離教室になっている。だから必要な用事がない限りそこへ行くことはなかった。 しかしこの年から毎日行くことになる。去年の生活から一変するのだ。 「着いた…」 私が目にしたものは去年とは違う大きな扉。表札はゴシック体で『R』と書かれている。 (ここがあるクラ…) 偉大な雰囲気があるからか、緊張が走る。 “今までとは違う”そう認識した。 期待や不安、そしてプレッシャー。全ての気持ちを呑み込んで私はドアノブに手を伸ばした。 “ガチャッ”
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