2,不審者とスーツ

5/37
前へ
/75ページ
次へ
  そして,教室に入るとクラスメイトが笑顔で「おはよう」と挨拶をしてくれた。 私も「おはよー」っと笑顔で挨拶を返す。 そして窓際の一番後ろの席が私の席。 そこに着くと,いつも佳奈が来て「亜季,おはよー」って笑顔で言ってくれる。 「亜季,おはよー」 ほら来た!佳奈だ…! 「おはよー,佳奈」 佳奈の方に目線をやるとなんだか嬉しそうに佳奈は近寄ってきた。 「今日見ちゃったよ~♪亜季と黒田先輩一緒に登校してんの♪」 佳奈はニヤニヤ笑いながら,横目で私を見つめてきた。 「お主も隅に置けませんなぁ~」 佳奈は自分の肘をグイグイと私に押しつけてきた。 「ちょっと佳奈~からかわないでよ!?」 顔を赤く染めて唇を尖らせると,佳奈はそれを見て大笑いをした。  
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加