二章:ルーズリア

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   苦笑するコンリ。アルネに同情するような視線を向ける。   「ちょっとメイドさんが可哀想だけど……取材はすぐ終わるから我慢して。僕はただのファンだし、横取りしたりもしないから」   「……?」    そう言ってコンリはウインク。    釈然としないわね。この子が何を言っているのか全く分からない。   「そうですか……。 少しあなたを誤解していました」    が、アルネは理解したようで、ほっと息を吐いた。    よく分からないけど、解決したってこと? うう……。   「さ、取材をしよう。ルーフル様、準備はいい?」   「えっ? え、ええ。いつでもいいわよ」    すぐコンリに尋ねられ、会話の意味を考える時間もない。一応頷く。    二人がもう取材に移ったってことは、そんなに対したことではないのだろう。   「……」    よく考えれば、取材されるのは初めてである。緊張を感じ、私の手が汗ばむ。戦うときは全然こんな気持ちを感じたりはしなかったのに。    そんな私の様子には気付かずに、メモ帳を見つめ、コンリが元気よく言う。   「じゃあ、まずは国を救って一周年の感想や目標でも」   「……私記憶を失っているんだけど?」    てっきり戦いについて聞かれるかと思ったが、どうやら一周年記念のインタビューらしい。    記憶を失い、まるで他人のことを質問されるような、苦痛でしかないインタビューは、しばらく続いた。    
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