Overture-戦争への序曲-

8/10
前へ
/295ページ
次へ
このあとこの事件はすぐに国際問題に発展し、国連で緊急会議が開かれた。 その会議でインドは、 「今回の中国軍による我が領土への侵略行為は、世界平和を真っ向から否定しようとする許しがたい行為である。 これについて我が国は、中国に対して直ちに奪った領土の返還、並びに謝罪と賠償金の支払いを請求する。」 と、当然ながら中国を強く非難すると同時に、中国側に多数の要求を求めた。 これに対して中国は、 「今回我々は、あくまで「領土奪還」という名目で軍を送り込んだ。 今回我々が軍を送ったカシミール地方は、我が領土同然の土地であり、以前からインドにはそれを主張し続けてきた。 しかしインド側は全くそれに応じず、先日の退去警告も無視したので、やむを得ず軍を導入し武力奪還を行ったまでだ。」 と、あくまで責任はインド側にある。と言って強気の姿勢を押し通そうとした。
/295ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1122人が本棚に入れています
本棚に追加