Surprise-一斉蜂起-

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そして、全ての準備が整った。 「よし、こんなもんか。」 「はい、完璧です。」 「しかし、とっさにこんなことを思い付くとは、たいしたもんだ。」 「いえ、そんなたいそうなもんじゃないです。それより急がないと・・・」 「ああ、そうだったな。」 俺は一息置いてから、素直に指示に従ってくれた部下達に叫んだ。 「総員、威嚇射撃を行いながら後方の塹壕まで後退しろ!!」 「了解、後退する!!」 次々に仲間が陰から飛び出し、回収地点付近の塹壕まで走り始める。 少しでも味方の移動が楽になるように、俺はできるだけこの場で敵を足止めした。 そして一番最後にバリケードを飛び出し、先に塹壕にたどり着いた味方に援護射撃をしてもらい、なんとか塹壕に滑り込んだ。 「軍曹、大丈夫ですか!?」 「・・・ベンか。大丈夫だ。・・・よし、奴ら思った通りの動きしてやがる。お前の策で一泡吹かせてやるぞ。」 「はい!!」 俺は勢いに乗って突撃してくる敵部隊を睨みながら、全てを決める瞬間を待った。 .
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