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『ハインズだ。
全護衛機に告ぐ。
左翼に戦力を集中しろ。輸送ヘリが給油を終えるまでなんとか持ちこたえてくれ。』
インカムからハインズ少佐の声が聞こえる。
『イーグル全機了解。これより左翼へ移動する。』
『こちらジャスティス。全機了解。移動を開始する。』
『こちらエコー。全機了解しました。』
ハインズ少佐の指示に、前方、後方、右翼の護衛についていたハリアーがそれぞれ左翼に移動し始めた。
まもなく、左翼に固まったハリアーの内の1機から通信が入る。
『全8機、位置に着いた。オーバー』
『了解。
・・・敵は50機余りだ・・・。たったの8機で足止めしろなどと言ってすまない・・・。』
『やめてください少佐。
我々8人の命で、大勢の命が助かるなら本望ですよ。』
まったく恐れる様子もなく、ハリアーのパイロットは軽い口調でハインズに返す。
『すまん・・・!!!』
それでもハインズは無線機越しにハリアーのパイロット達に謝り続けた。
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