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「・・・軍曹。」
静まり返っていた機内に、静かな声が上がった。
「・・・なんだベン?」
まさか加勢に行きたい・・・とか言い出すんじゃないだろうな・・・。
「やはり、我々はこのまま輸送機と撤退するしかないのですか?」
やっぱりな。・・・遠回しにハリアーの加勢に行きたいと言ってるんだろ?
気持ちはわかるさ、ベン。
俺だってできることならあいつらに加勢してやりたい。
でも・・・
「我慢しろ。ただでさえ少ない護衛機が編隊から離れたんだ。
残りの輸送機以外のヘリで、唯一マシな装備を備えてるこのブラックホークまで敵戦闘機に突っ込んで、全滅でもしてみろ。
輸送機は丸腰だ。
それこそこの編隊の海兵隊はみんなこの東南アジアで死ぬぞ。
そうならない為に、少しでも無事に脱出できる可能性を高める為に、俺達はこのまま輸送機の護衛をするべきだと・・・俺は思うんだがな・・・。」
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