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本当に気付いてなかったんだと呆れ、同時にやっぱり憎めないなぁと許してしまう。
「好き?草賀を?」
「違うの?話聞いてるとそんな感じするんだけど」
あたしは苦笑を浮かべる。
上手く笑えてますように、と祈りながら。
洋兄はまばたきを繰り返して、あたしを見上げる。
「ずっとバスケばっかで女の子に興味なかったじゃん。でも、紗由さんは仲良かったじゃん」
「……」
洋兄は黙って俯いた。
あたしの言葉を飲み込み、自分の中で整理しているようだった。
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