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ただ一つだけ、堪えきれない疑問があたしの口からぽろりと落ちた。
「ねぇ、あたしに彼氏が出来たらどう？」
何て答えるのか、予想は出来ている。
でも、洋兄の声で聞きたかった。
「もちろん、祝ってやる！あ、でも、変な男だったらぶっ飛ばしてやる！」
やっぱり、予想通り。
「保護者みたい」
あたしがくすくすと笑っていると、洋兄は力強く頷いた。
「俺は奏の兄ちゃんだからな！当たり前だろ！」
「……うん」
迷いなく、そう言ってくれたから。
下手な望みを抱いて、想いを引きずることはしなくてもよさそうだった。
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