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「それで、わざわざ……」
部活までまだ時間があるからと、巡さんとあたしは道場から少し離れた水道の前まで移動した。
体育館からも近いこの水道は、グラウンドも見渡せる。
二人で並んで水道に寄り掛かり、あたしは俯いたまま首を振った。
「本当にひどいことを言っちゃってごめんなさい」
「大丈夫、気にしてないから」
「そんなの……!」
怒ってもいいのに、巡さんは苦笑を浮かべてあたしを見つめる。
その笑顔に言葉が奪われる。
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