新しい制服と春。

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「おぉーい、奏ー!まだ着替えてんのかー?」 一階からあたしを呼ぶ声。 何だか不満そうだけれど、あたしはそんなことには構わずに弾んだ声で返事をした。 「洋兄ー、今行くー!」 聞こえてきた「早くしろよ」と言う声は、笑いを堪えている風だった。 あたしはベッドの上に置いてあった鞄を手に取って、軽い足取りで一階に向かった。
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