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「こいつがこんな所にいるのが悪い」
「すごい理屈だな。虎宇(こう)は相変わらず俺様だね」
「ほっとけ。俺は、顔を良く見ようと思っただけだ」
「わざわざ押し倒して?」
「……寝ぼけてたんだよ」
不機嫌そうに舌打ちしたセンパイが、私の上からどく。
覆いかぶさってきていた大きな体がなくなって、私は思わず大きく息を吐き出した。
「び、びっくりした。っていうか重かった…」
起き上がりながら呆然と呟く私を見て、会長さんは「ふはっ」なんて吹き出している。
なんて薄情なんだ…。
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