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「虎宇センパイ?」
言われた通りに呼んでみたら、会長は「よくできました」なんて言いながら、機嫌良さそうに目を細めた。
「お前なあ…」
眉間にシワを寄せる虎宇センパイを見て、会長は笑う。
「チッ」と舌打ちされたって、どこ吹く風って感じだ。
「俺が生徒会長なのは知ってるみたいだけど、虎宇はああ見えて副会長なんだ」
……え?
「不良なのに生徒会なんですか!? しかも副会長って…!」
何も考えずに叫んで――、
「いい度胸してんじゃねぇか」
地獄の底から響くようなその低い声に、思いきり後悔した。
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