放課後の内緒話

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ここから少し離れた場所。 廊下の壁に寄り掛かるようにして、背の高い男の子が立っていた。 ふわふわと揺れる蜜色の髪に、少し色素の薄い瞳。 日本人離れした小さな顔は、すごくキレイに整っている。 少し憂鬱そうに俯いているその人は、今さっき私と夢ちゃんが話していた王子センパイ。 ――八王子 葵(はちおうじ あおい)センパイだ。 「さっきの話聞かれ…っ」 「さあな」 「な、なんでここに」 「知らねぇよ。葵が勝手について来たんだ」 「そんなあ…」 涙目になっている私を置いて、虎宇センパイはさっさと歩き出してしまう。
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