第一問

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「うるさいぞおまえら。 チャイムはもう 鳴ってるじゃないか!」 怒鳴りながら 一番前で となりの奴としゃべってた 亀井の頭を軽く叩くと、 その教師は教壇に立った。 「では授業始める。」 きりーつ、れい! 日直が何事もないかのように 号令をかける。 (おいおいおい、 誰だあの先生。) となりの黒崎さんに 小さな声で問いかける。 「(木原先生、 病気か何かで休んだの?)」 すると黒崎さんは 以外な返答を返してきた。 「(木原先生?誰?)」 「(え?数学の木原先生だよ。 何かあったのかな?)」 「(誰?数学はいつも あの出島先生じゃない。 どうしたの?)」 そういうと黒崎さんは 軽く微笑んで黒板に目を戻す。 (・・・どうなってんだ? 確かに先生は 木原先生のはず。 あんな筋肉質な 先生じゃない。) 俺の疑問はなにひとつ解決しないまま、 数学の授業は終わる・・・。 ちっとも内容が 身に入らない・・・。
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