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「ん?」
男達の1人が歩いて来る平九郎に気付いて振り返った。
しかし、平九郎は構わず歩いて行き、血の海に沈んでいる人の傍に腰を降ろし、周りの男達に構わずに遺体を眺め始めた。
男達は突然の行動に暫し呆気に取られて居たが…やがてその内の1人が、平九郎の身に付けている物と、その手に持つ獅噛を確認して、下卑た笑みを浮かべ、平九郎に話し掛け様とした…
「幾つか尋ねさせてもらうが…」
男が声を発し様とした時、平九郎が突然男達に話し掛けた。
「この者達を殺めたのは、お主らで違わぬか?」
その声は静かであったが小さく無く…そして、誰もが息を飲む程の迫力に満ちた声だった…
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