鬼九郎の最後

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「因幡守は立派な最期を遂げられましたか。」 後世にも語り継がれる日本最大の大合戦【関ヶ原の戦い】 石田三成率いる西軍、徳川家康率いる東軍と日本が二つに分かれ、ぶつかり合った日本最大の大合戦である。 後にこの戦は小早川秀秋の裏切りが決定打となり、東軍の勝利で終止符が打たれる事となるのだが、西軍の将の1人、大谷刑部吉継は笑っていた。 否、死んで逝った無二の友『平塚因幡守平九郎為廣』の武人としての最期を誇りに思い、彼と誓いを立てたあの時を思い出して居たのだ。 『死した後、六道の巷で待ち続け、死後の世でも貴殿をお守り致す。』 彼はそう誓い、右腕に6つの十字傷を誓いの証として自ら刻んだのである。 「平九郎殿…お見事なり!!」 その後、大谷刑部吉継は戦場にて自刃して果て、西軍は壊滅した。
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