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平九郎は賊達の前で大きく息を吸い、吼える様に叫んだ。
「貴様等の大将は我が友が討ち取った!!
武器を捨て、投降せよ!!
さすればお主等に危害は加えん!!」
それを聞いた賊達は驚愕の表情を浮かべた。
力を振るい、弱者から物を奪い、非道な行為を行った者は処刑される。
これが常識であるからである。
しかし、目の前の少年は自分達の行為を知って尚、命の保証をしたのだ。
賊達は最初は罠かと警戒したが、1人が武器を捨てたのを皮切りに、全員が投降した。
平九郎はそれを確認した後、賊を一ヵ所に集めた。
「さて、これで後は小太郎殿が参るのを待つのみよな…」
そうポツリと呟き、獅噛に付着した血を払いながら大きく伸びをした…
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