開始

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ガチャ 佑介と洋二郎は黒づくめの金魚のふんのように黒づくめが入っていった部屋に入った。 部屋は白を基調としたシンプルな部屋で、壁の四隅には25インチくらいの白の液晶テレビが置かれていた。 病院の待合室のように並べられた椅子には、10人ほどだろうか、人が座っている。 こんな大勢人がいるのに、シーンとしていて、股を大きく開き偉そうに座っている者もいれば、下を向き、呆然としている人もいる。 見る限り、後者の方がだいぶと多い。 「こちらにおかけになってお待ちください。」 黒づくめはそう言い、椅子を指差した。 「あ、申し遅れました、ワタクシこういう者です。」 黒づくめは、黒のスーツのポケットから黒の名刺を取り出し、洋二郎達に渡した。 そこには白い文字で、 ㈱クロノス 服部 銀太郎 と書かれていた。 「あ、ちなみに仮の名前ですので・・・・。」 黒づくめはそう言い、ふふふと不気味に笑った。
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