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洋二郎と佑介は、均等に並べられた椅子の一番後ろの列に座った。
佑介は、本当に冷静だ。
自分の身体にどこか外傷がないか。周囲を見渡し、ここがどこなのか、いったいこいつらはなんなのか、あの透明の箱に入っていた自分はなんなのか、を理解しようとした。
幸いにも、佑介の身体にも洋二郎の身体にも外傷はなかった。
しかしそれ以外のことは、からっきし情報がないので一切わからない。
唯一の情報としては、あの黒い名刺だけだ。
佑介は、じっくりと名刺を見たが、何もわからない。佑介は“くそッ”と呟き、下を向いた。
洋二郎はというと、椅子に座ってからずっと下を向いている。
「なにが起ったんだよ・・・。」
洋二郎は終始そう呟いていた。
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