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「なんだ?よぉ見れば洋二郎じゃんかよ。久しぶり!!」
洋二郎は“えッ”と声を漏らし、前にいる恐い人の顔を見た。
「佑介??」
青年は“そうッ!”と言い、無邪気な笑い顔を見せた。
人は、笑うと顔がだいぶ変わるものだ。だがここまで変わるもなのか。
佑介と呼ばれた青年は、さっきの険悪な顔から一変、爽やか系の顔になった。
「変わったから、全然わからんかったよ。」
洋二郎も自然と笑みがこぼれる。
「洋二郎は変わらんなぁ!」
佑介はまた、満面の笑顔を見せた。
洋二郎と佑介は、3歳からの幼なじみだった。
しかし高校に入ってからは、お互い音沙汰がなかった。
「いつぶりだっけ?」
洋二郎は、旧友との久しぶりの再会で、久しぶりにテンションがあがった。
「中学の卒業・・・・・。
あ、あぶないッ!!」
佑介は大通りの横断歩道に向かって叫んだ。顔が青ざめている。
洋二郎が後ろを振り返ると、赤色の光を灯した信号と、眼前まで迫った大きな大きな深緑のトラックがあった。
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