1 桜花蒼天

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それを見るたび、妖夢は無力感に苛まれる。 しかし、彼女はそれをバネに自らを鍛え上げることが出来る。 ときおり、少し無理をしてしまう事もあるが、それを含め、紫の一目置く存在である。 「そろそろご飯の仕度が出来ますので、すぐに帰って来るとは思いますが…。呼んでまいりましょうか?」 「んーん。今日は貴女に用があるのよ。」 「私に?…あれ?あっ!」 いつの間にか紫は塩焼きのお腹にかぶりつき、これみよがしに満足げな笑みを浮かべていた。 「ふっふっふ。まだまだね妖夢。あむ、うまし。」 「むむ…。もう…紫様の分もありますってばぁ。」 「それじゃつまみ食いにならないでしょ?居間で待ってるから、お邪魔するわね。」 いつもの白と紫のドレスを揺らし、自宅のように上がっていった。
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