ある日の永遠亭

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 そう心に誓うことにより、私の銃を握る手にも自然と力が入る。  南西に先程の波長を感じた。敵の波長が一つしか感じられない。どうやら敵も一人のようだ。 それならと、私は南西に向かって走り始めた。敵が一人ならこれが正解だ。それに弾に限りがある私はこの戦いを長期戦にはしたくない。  だいぶ敵との距離は縮まったはずだ。竹林の中、とある位置で私は足を止めた。そこには竹があまり生えていなく見晴らしのいい場所。敵から丸見えな場所だが私には能力がある分、相手より早く攻撃できる。そもそも竹が生い茂っていたら弾なんて当たるわけがないのだから私にはこの戦い方しかなかった。  私は眼を閉じた。このほうが波長を感じやすい。眼を閉じたことにより暗闇。そして先程まで耳に木霊していた笹が擦れる音も次第に消えていった。  東に波紋が見えた。――――いた。  私は眼を閉じたまま、瞬時に東の方角に銃を向けて引き金を引いた。それと同時に竹薮から何かが飛び出してきた。私の撃った弾はそのままの軌道で飛び出してきた何かに見事命中した。 「やったか!」  私は恐る恐る眼を開けてみた。 「っ!!」  そこには竹を束ねて作られた人形が転がっていた。そして私の弾はその人形の頭にあたる部分に減り込んでいた。 「してやられた……」
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