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渚との勉強会(一方的)が終了。渚は頭から湯気を出して机にへばり付いている。
「じゃあ、俺は帰るよ。あ、教えた所、ちゃんと復習しとけよ?」
渚「………コク」
答える気力もないのか、小さく頷くだけ。よほどさっきの約束が嬉しかったんだろう。
っと、俺もバイトの時間だ。急がないと。
一旦家に戻り、荷物を置き着替えをする。鏡越しに写る自分の姿と競争しながら、服を着て身だしなみを整える。
「髪は特に弄らなくてもいいか…。デートする相手が居る訳でもなしに……。」
何て呟いたらちょっと悲しくなった……。さて、行くか…
「じゃ、行ってくるよ。父さん、母さん」
玄関に飾ってある両親に挨拶をして、家を出る。季節は12月、今年一番の冷え込みだ。
「寒っ……」
冬の冷え切った空気がネックウォーマーの隙間から入り込む。今度はもっと暖かい格好で出ようと心に決め、いつも世話になってる居酒屋まで自転車を走らせる。
「桂ァ、今何キロ!?」
と、ペダルを蹴り続けながら叫ぶ。当たり前だが答えてくれる人なんていない。
「さみしいなぁ……」
こちとら独り身、もうすぐクリスマスだってのに彼女なし。彼女いない歴=年齢だし、俺に今から彼女つくれなんて、東○の弾幕をパーフェクトで避けるよりも高難易度だ。
リア充爆発しろ!イケメンはチーズバーガーぶつけられて死ね!!
「はぁ~ぁ……」
朝も思ってたけど、こんな理不尽なとこより不思議な世界で魔法をぶっぱなして暴れたい……。
「ま、そんな事ぁ一生かかってもありえねえよなwwwハヨーザイマース」
とか思う間にバイト先に到着。さ、バイトだ本日、残りも頑張りますか!
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