上司を中心に愛を叫びたい。

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しかし、ここで『こいつ変態だ!』と思わないで欲しいです。 それは正直、心外です。 確かに俺は、恋人プレイをストレス解消法としています。 その時点で駄目な奴かもしれません。 しかしその脳内彼女にしている相手は、実在します。 ノンフィクションなんです! しかも俺の勤め先にいて、上司。 今は彼女も、任務に駆り出されているため、その存在を証明することは出来ませんが、一応セーフではないでしょうか。 割りと近い存在でありますし、今日び、立体の存在が平面の存在を嫁にするのを許している世の中。 俺はまだまだ、健全な社会人としてカウントでしょう。 まぁそうなりますと、『ヘタレ』の汚名をかぶることになりますが、それは仕方がないでしょう。 最近流行りの草食系男子です。 愛されキャラです。 スパイたるもの、情報は常に最先端でなければいけません! では今日もそれの最先端を維持するため、屋上で恋人プレイを勤しもうと思います。 パソコン作業は…もういいですよね。 もう立ち上がりましたし。 おっと、机においといた缶コーヒーも忘れてはいけません。 パソコンに張られた付せんの、『書類、早急に頼む』は、気にしない方向で。 では早速屋上へ…… 「あ、櫻井。あの書類……」 「くらえ!ズールの手先!必殺シャーマンスープレックス!」 「え?いきなりなにを!?」 そうだ俺!ナイスだ俺!同僚の腰を腕で固定したまま、一気にブリッジをかませぇぇぇ! 「うぉぉぉぉぉぉ!」 「えぇぇぇぇぇ!?ぐふぁ!」 「よし!」 「……………」 ふぅ!危なかった。 まさかバックアタックを仕掛けてくるとは。 セ〇ルも驚きの手際のよさだ。 まぁ、悪も去ったことだし、屋上へ向かいましょう。
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