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道路の家沿い 男はゆっくりと、足を運ぶ。 宛ても無く、ゆっくりと。 ---あーあ、務所からでるの2年もかかっちまったな。もうあのクソ野郎見つけるのも無理か・・・。 男は何かを真っさらに諦めたのか、ただただ歩く。 すると、男の歩く先に一軒の駄菓子屋が建っていた。 その駄菓子屋の前には、一人の小さな少女がお菓子を選んでいる。 「おばちゃん、ボーナスチョコレートある?」 「あらあら、今日は一つしか残ってないよ?」 「え~。だってまだお昼だよ?」 「ごめんねぇ」 「う~ん、じゃあ最後の一つ頂戴」 「はいよ」 少女がチョコレートを買っている姿を、男は見ていた。 ----ボーナスチョコか、懐かしいな。 男は無銭なので到底関係の無いことなのだか。 すると、菓子を買い終えたのか、少女が男に向かって歩き始めた。
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