7人が本棚に入れています
本棚に追加
道路の家沿い
男はゆっくりと、足を運ぶ。
宛ても無く、ゆっくりと。
---あーあ、務所からでるの2年もかかっちまったな。もうあのクソ野郎見つけるのも無理か・・・。
男は何かを真っさらに諦めたのか、ただただ歩く。
すると、男の歩く先に一軒の駄菓子屋が建っていた。
その駄菓子屋の前には、一人の小さな少女がお菓子を選んでいる。
「おばちゃん、ボーナスチョコレートある?」
「あらあら、今日は一つしか残ってないよ?」
「え~。だってまだお昼だよ?」
「ごめんねぇ」
「う~ん、じゃあ最後の一つ頂戴」
「はいよ」
少女がチョコレートを買っている姿を、男は見ていた。
----ボーナスチョコか、懐かしいな。
男は無銭なので到底関係の無いことなのだか。
すると、菓子を買い終えたのか、少女が男に向かって歩き始めた。
最初のコメントを投稿しよう!