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この中に、ユウネ君がいるんだ。
どうやら、同じクラスにはいないみたいだなぁ…
『ね、ね、名前なんてゆうの?』
小声で話しかけてきた隣に座る女の子。
まつげが長くて、少し明るい肩までのブラウンの髪が サラッと傾げる首の方へ揺れた。
『あ…リン、立花 凛っていうの…』
『私、シホ。相田 紫帆よろしく♪』
(なんか、感じのいい子だなぁ。)
『入学式、ダルいね。リンは、そう思わない?』
・・・と、シホから話しかけられた瞬間に、マイクごしの声が響く。
『おら!!そこの新入生!!おしゃべりするなら後にしろ!!』
正面の舞台上から 水色の上下のジャージ姿… 他の先生は 皆スーツなのに ジャージ姿のまだ 若いだろう先生が こちらを見ていた。
『ヤバ・・・』
私達は、注目の的になった。シホと首をすくめて 頭を下げるしかなかったけど。
このどこかに
ユウネ君がいると思うと、
顔から 火が出ているのがわかる。
熱いほっぺたに、手の甲を押しあてた。
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