序章

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結婚後も、父からの電話があったが出ることはなかった。 数年後、母から父の病気を告げられる。 肺癌… しかも、脳にも転移している。 助かる見込みはなかった。 そんな状況でも、私は自ら父に会いに行くことは出来なかった。 母と父に会いに行った。 私の知っている父はそこにはいなかった。 痩せ細り、動きや声に力はない。 そんな中、父は私の手を握りとても喜んでくれた。 病室を後にして、数日後父からの電話。 私は出ることは無かった。昔の記憶が蘇る。 恐い…
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