第47話 反撃

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ただし、俺は中指と人差し指を並べて上げ、夏奈子に必要ないと合図を送る。 傷を負っている俺と慶岳では、とても哲平に適わない。 慶岳も俺を真似て革グローブの指を立て、「私に指図すんじゃないわよ!」と樹里に殴られる。 哲平は唇の端を上げて笑う。 「よく分かってるじゃないか。さあ、奥へ行こうぜ」 哲平は突き付けていた刀を下げ、進むよう促す。 俺達は仕方なくきびすを返し、奥へと慎重に進み始めた。
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