第47話 反撃

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【石倉真紀の視点】 (まさか…百過刀) この世に一本しか存在しない刀。 使用者の時を狂わせる妖刀。 刃から血を絶ったが最後、たちまち百年の時が流れるという。 百年ごとに現れては、その時代の鬼と人を斬りまくり、やがて消える男。 時狂人 目の前にいる男が時狂人なら、全ての説明がつく。 百過刀ならば、冥府への道筋を切り裂き、冥府の武器を無効化することも可能だ。 「カズマ!薙刀を放して!腐泥門を消して!」 「なにぃ!?」 「いいから!」 冥府の武器を放し、腐泥門を消してから再び武器を握り、新たな腐泥門を出現させる。新たな門が開くまで最低でも6、7秒は掛かる 数瞬が生死を分ける戦闘では絶望的な間だ。 ただし、今はその余裕があった。 現れた両角鬼が、両刃の大剣で時狂人と私達を隔てている。 「悪いな、時狂人。こいつらは俺の獲物だ。他の姫はお前にやってもいいが、こいつらだけは俺のものだ」 「勝手にしろ」 時狂鬼は辟易した様子で言い、他の姫に向き直る。
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