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授業終了後。休み時間に俺は箒に話しかけた。
珍しく箒が髪を結ばず下ろしているからだ。
しかし、いきなりそれ言うのもなんだがら少し話を逸らす。
まずは今朝の話からだな。
「災難だったな。箒」
「うるさい」
「寝坊でもしたんだろ?」
「黙れ」
「なんでそんなに怒ってるんだよ?」
「怒ってなどいない!黙れと言っている!」
キッと俺を睨みつけた箒だが、その頬が染まっているのはなんでだろうか………?。
「だいたいお前のせいなのだ!
お前が私の夢に……っ!」
「えっ?夢?」
「な、なな、何でもない!」
「夢がどうかしたのか?」
「な、何でもないのだぁーーー!!」
さっきより一層頬を朱に染めた箒はそそくさと走っていってしまった。
「なんだ?一体どうしたんだよ箒のやつ……」
あ、そう言えば今日なんで“髪下ろしてんだ?”って聞くつもりだったんだけど聞きそびれたな……。
「あ、一夏!」
「ん?おう、シャル」
箒が走り去った後、後ろからシャルが声をかけて来た。
その相変わらずの優しい笑顔が自然と俺も笑顔にさせる。
「……今走ってったの箒だよね?
………一夏…箒に何かしたの?」
あれ?いつもの笑顔だけど……黒いオーラみたいなのが見えるぞ?
「な、何もしてないぞ?」
「本当?」
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