風の中の君と空から

まい彼女。

今日、彼女は電車で花見へ向かう。

今日、僕は電車で都会へ向かう。

そして僕は急いで彼女を追いかけた。僕の会えるかという気持ちとは裏腹に、花見の公園はゆっくりゆっくり時が流れている。まるで花びらまでそのリズムに合わせているかのように。
僕は懸命に彼女を探す。
そして、それ以上に彼女に気持ちを悟られないようにしている。
僕は歩き回った。
でも全く見つけられない。僕は心の中でこう唱える。彼女の笑顔がみたい。サクラと彼女のコラボがみたい。ただ、それだけ。
そして、彼女は頭が良い。きっとさくらが綺麗で、それよりホッと出来る居場所にシートをひき、トイレまでわりと近い場所をスッｰと陣取り、みんなを楽しませているのだろう。
貴女に愛たい。ただ、逢いたい。それだけでいい。それだけで満足。それ以上でもそれ以下も決して求めない。ただ、貴女ではなく、貴女の笑顔を愛するようにしています。