雪の日のスピカ

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「あぁ、済まないね」  病的なまでに白く細い手が、伸びる。 「ありがとう……瑠璃君? 君はいつからそんなに黒光りするようになったの? と言うか四角いよ?」 「おい」  ドスの利いた声。 「こっちを見て話せや」 「なーんだ、いたのー? ちっちゃくてわかんなかったー」  瑠璃の身長は150センチメートル。つまり、この箱より小さい。 「お前の目は節穴か?」 「まさか、僕のこのキュートなお目々が見えないの?」 「はぁ……」  本日何度目の溜め息か。 「久しぶり、瑠璃君」 「あぁ、久しぶりだな。森羅木」  そうして、二人は再開した。
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