☆悪魔が町にやって来た☆

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文久三年、真夏の太陽が地面を照り付ける、ある日の昼下がり、京の町を浅葱色の隊服に身を包む男が獲物を捕らえようと駆け回る。 『待ちなさぁ~い♪』 実に楽しそうに、軽やかな足取りで追い掛けて来る男に対して男の獲物は、冷や汗をだらだら真っ青な顔で逃げ回る。 『待ってくださぁ~い☆何もしませんから~』 どす黒いオーラを醸しだして男は、悪どい笑みを満面に浮かべ獲物を追い掛ける。 『うそつけぇッ!』 獲物の男は、泣きそうな顔で逃げ回る。 『あははは!何もしませんよ☆拷問以外わ♪』 『ヒィィィ!』 逃げ回る男は、食い逃げの常習犯。 追い掛ける男は、この京の町を守る新撰組の一番隊隊長、沖田 総司。 そう、お仕事の真っ最中だった。
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