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突然の別れ、失恋なんてものに振り回されている暇はない。そう思い込んでわたしは今まで生きてきたのだ。
変わらずにはいられない。人間という名の関係もまた然り。
世界的規模の社会的地震の波は、この国の社会にも甚大な被害を与えた。
経済の冬。
凍結してしまった流れ。
崩れ落ちる今日までの体制。
変わらずにはいられない。社会や経済と言った概念もまた然り。
行き着く先は、見えない価値。頼りにするのは形の無いもの。そして、わたしもその一端に立っている。最後に頼る形の無いもの。それは、とうの昔に失ったもの。
前にも後にも進めない、かとは言え、流れの中に留まることはできない。
流れて行くことすら困難な旅路。そんな途方もない荒野にわたしを含めた人々は立っているのである。
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