よんてんいち、お邪魔します。アナタ!

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キリカが会計を済ませ俺にドーナツを渡す。 「はいっ、せーちゃん」 「ありがとう。ゴチになるぜ」 「そ、それで、お礼の……頭なでなでは……?」 あぁ、それか。 「いつでも良いぞ。好きなタイミングで」 「じゃ、じゃあもうちょっと後で……」 「ん、分かった」 喜ぶキリカと共に雅さん達が待つテーブルに急ぐ。 席に座ると早速水留がムスッとした顔で俺に向かって話し掛ける。 「遅ぇぞ誠吾」 「悪い、キリカにドーナツ奢ってもらってた」 「女に奢ってもらうとかお前は貧乏か」 「最低限必要なだけの金額しか持ち合わせない主義なんだよ」 「誠吾にしちゃ意外だな。その辺の女を引っ掛けるのに財布に万札のオンパレードかと思ったが」 「お前は俺をどんだけ最低な人間だと思ってるんだ!?」 「せーご落ち着くワン。アタシもそう思ってたワン」 「追い討ちか!?ワン子追い討ちか!?」 なんかよく分からないがワン子から追い討ちを喰らった。 いつもの事だから若干慣れてきている。 ……慣れって恐いな。
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