よんてんに、三年前のキリカと水留

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「えーと、確か……『酷い『シュナイダー』!何も関係ない人を操るなんて!』」 「棒読み!?てかこんな時にキャラの物真似する!?」 ……まぁ、それにはお前と同意見だ。 それにしても棒読みとは言え、雅が敬語じゃないのは初めて聞いた気がするぜ。 「『よーし、こうなったら魔法であなたを操る悪い『シュナイダー』を追い払ってやるっ!』」 「凄まじくウザい!普通に喋りなよ!」 「『みらくるみらくるきゅぴぴぴーん!えいっ!』」 「ねぇ、その棒読み止めない!?段々腹が立ってきたから!あと魔法の時にそんなの言ってない筈だよね!?」 確かに『桑島ひな』はこんな呪文は言わない。 実際は『愛と魔法と閃きでちょー完璧っ♪』だ。 ……ところで話変わるが魔法と呪文の違いって何だ? 「『きゃ、アタシのアニメ見てくれてるんだ!ありがとう!』」 「何気に声似てるから止めない!?やるならもっと心を込めてやろうよ!」 そういや似てるな。 「心を込めてですか?断ります」 「断んの!?何で!?」 「だって、私とあなたは運命の赤い糸で身も心も繋がっているのですから……」 「ゾッとするよ!!」 ………………。 雅、お前一体どうしたんだ?
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