よんてんに、三年前のキリカと水留

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「あーもう!何なのさ!?僕を怒らせたいわけ!?」 机をバンと叩き、椅子を蹴り飛ばすキリカ。 「いえ、怒らせたいのじゃありませんよ。さっきも言いましたが友達になりませんか?」 「僕には友達なんかいらないんだよ!だから構うな!」 そう言ってキリカはズカズカと教室を飛び出して行った。 それを見た後、雅が私たちの所へ戻ってきた。 「……失敗ですね」 「当たり前だ、怒らせてどうする」 「これならワンちゃんはいけるって……」 「お前馬鹿か」 「いやぁ、アタシ的に完璧だと思ったんだワン」 「これを完璧と思ってたのかよ……」 「それよりどうすんだ?」 「追い掛けましょう」 追い掛けるって……。 その後どうすんだよ? 今追い掛けたら余計に嫌われるだろうが。 「それ、大丈夫なのか?」 「いざとなれば異能で黙らせましょう」 ……メチャクチャ心配だ。 雅のは天候を変える『暁の大災害(ストライク)』、ワン子は餓死しない『自給への特化(サバイバル)』、私は身体強化の『爆砕拳闘(ドライブ)』。 こんなんで大丈夫なのだろうか?
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