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「誠吾、アイツら待ってたらラーメンが伸びる。だから先に食わないか?」
ん~、先に食うかどうかか……。
伸びたら伸びたで不味くなるしな。
アイツらには悪いけど先に食べるか。
「うん、そうするか」
「よし、じゃあ食べるぜ!朝見、食うぞ」
今まで端っこで寂しくテレビを見ていた寄川がピクンと反応する。
「なん……だと!?遂にっ!遂にこの時が来たか!」
寄川は急に立ち上がり、高らかに右腕を上げて叫ぶ。
そしてその腕を胸辺りまで素早く下げて何かに勝ったかのようにガッツポーズをする。
「さぁ、愛しのつづみんよ!二人で違う部屋に行って食べ――」
「大人しく食わなかったら今後無視する」
「……はい」
さっきまでのハイテンションから一気に冷め、しょんぼりとする。
……この二人の上下関係が分からんな。
「お待たせしました~」
ちょうど良いタイミングで上にいた半裸三人娘が降りてきた。
当然だが、ちゃんと服は来ている。
「んじゃ食べるか」
俺は適当に真ん中に座り、それぞれが続いて座る。
……訳が無かった。
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