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「あーもう!何で理科の宿題が無いのっ!?」
そう、理科の宿題が無かったのだ。
ゴールデンウイークに出ていた宿題に理科と社会が無かった。
つまり、国語と数学、英語の三教科のみ。
これではキリカは暇でしかないのだ。
「ねぇ、せーちゃぁん!構って構って~!」
キリカが隣にやって来て俺をガクガク揺らす。
正直邪魔だ。
「キリカ、暇なのはよーく分かる。だからって人の邪魔はすんなよ」
「じゃあ英語教えてっ!」
「……何が分からないんだ?」
「全部っ!」
コイツ……ダメだ。
「……よくあの学校に受かったな」
「死ぬ気で英語やったからね!」
「てか、お前さぁ、確かどっかの国とのハーフだったろ?えぇと国は……」
「オーストラリア?」
「そう、そことのハーフなら英語が出来るだろ?」
「ワタシ、ウマレモソダチモニホンデース!」
「片言で言うな」
「せーちゃん、ハーフだからって英語が得意って訳じゃないんだよ?お母さんがオーストラリア人なんだけど日本語はおろか、十数ヶ国語をマスターしてるんだ。けど、私に英語で会話なんかしてくれなかったもん」
お前の母さんスペック高いな!?
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