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キリカはキリカで雅さんと違う意味で変態だからな。
変態恐るべし。
「話を戻すが、ワン子は俺と買い物に行って役立つ点は?」
「役立つかは分からないけど大人しく着いていく自信はあるワン」
成る程、大人しくねぇ……。
それなら誰でも……。
いや、コイツらが大人しく出来る自信は限りなく低い。
言ったワン子でさえ疑ってしまう位にだ。
「なんかさ、もっと他に理由は無いのか?」
「その言い方だとアタシと行きたいのかワン?」
ワン子はニヤニヤと笑いながら問う。
「理由としてはあまりにも弱いから聞いただけだ」
「うーん……確かに弱いのは事実だワン。だけどやると言ったからにはやり遂げるワン」
ワン子の目を見ると真剣な眼差しでこちらを見ている。
どうやらこれは本気でやり遂げそうだ。
ワン子も保留かな。
さて、どっちを選ぶかだ。
雅さんの目利き能力でより美味しい食材で調理が出来るというメリットは高い。
しかし、この人が買い物中に大人しくしているとは思えない。
目利きを捨てて、大人しくすると言い切ったワン子を選ぶか……。
「愛しのつづみんよ、そうキリカを恨むな。私と一緒にイカないか?」
横でまだ唸り合っている二人の間に寄川が入って下らん事を言っている。
コイツ……。
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