ご、無邪気な力の使い方

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この子は俺をその『お兄ちゃん』と勘違いしているのだろうけどさ……。 何で俺の家にいる!? これ、下手したら誘拐じゃねえか! ヤベェよ、おい……。 ……いや、待てよ。 そういやさっき、 「ふぁ~あ……おはよう、誠吾『お兄ちゃん』」 とか、言ってたな。 ………………。 ……よし。 「その前にちょっと頼んでいいか?」 「うん、何だ?お兄ちゃんの為なら何でもやるぞ?」 ボサボサな頭を斜めにし、満面の笑みを見せる幼女。 寝癖直してやりてぇ……。 「今度友達にお前の事を紹介するんだよ。ちょっと自己紹介の練習しよっか?」 「よし、任せろ!やるぞ!」 スゥ、と息を大きく吸い込み、ゆっくりと息を吐く。 「『野館水留』だ!歳は六歳だ!よろしくな!」 ………………。 ………………。 何だとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?? え、何これどゆ事!? 何で水留の苗字が!? 何で水留が幼女に!? ていうかマジでコイツは水留なのか!? わっけわかんねぇええええええええええええええええええええ!!
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