ご、無邪気な力の使い方

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◇ 「おっかいものっ、おっかいものっ♪」 コンビニに到着してからは、時々CMで流れている歌を口ずさみながら楽しくスキップするロリ水留。 彼女の左手は俺の右袖を掴んで離さない。 楽しげにしているのは一向に構わない。 構わないのだが……。 「買い物楽しいなぁ、お兄ちゃん!」 お兄ちゃん言うな。 同級生(?)に言われるとなんか嫌だわ。 「あのさぁ、その『お兄ちゃん』ってのどうにかならんのか?」 「ん、どういう事だ?」 「要するに『お兄ちゃん』以外で呼べないかって話だ」 「お兄ちゃん以外……う~ん……」 水留はスキップを止め、普通に歩きながら考え込む。 ……似てる。 水留が考え込んでる時のポーズとよく似ている。 やはりコイツは水留……? 「よしっ!閃いたぞっ!」 手をポンと叩き、満面の笑みを見せる。 そして、俺の呼ばれ方が決まった。 「『せーちゃん』でどうだ!?」 ………………。 ないな。 誰かからの呼ばれ方と被ってるし。 「やっぱりお兄ちゃんで良いです」 「そうか?ならお兄ちゃんだ!」 アハハ、と陽気に笑って、再びスキップを始めるロリ水留。
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