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たった数分の事なのに何故かドッと疲れた。
「お、アイス!」
水留はアイスのコーナーを発見し、すぐに駆けて行く。
勿論、袖を掴まれているので俺もそれについて行くしかない。
「なぁ、お兄ちゃん!アイスが食べたいな!」
そう言って、手に持っているのは一つ三百円を軽く越える高級アイス。
……超高っけー。
「アホか。それ買うならお菓子はなしだ」
「えぇー?ケチー」
ムスッと頬を膨らまし、文句を言う水留。
うぐっ、一瞬可愛いと思ってしまった。
しかし、ここはお兄ちゃんとして妹(?)の我が儘を許すわけにはいかない。
「そう我が儘だとお兄ちゃん、水留の事嫌いになっちゃうぞ?」
そう告げた瞬間、水留の小さな腕に力が入ったのに気付く。
どうしたんだと思って顔を覗くと、瞳をウルウルさせながらか細い声で告げる。
「それはやだ……!嫌いにならないで……?」
ヤバい、ロリコンに目覚めたかもしれない。
何この水留、可愛すぎる。
あの水留からは想像出来ない位にマジで可愛いんだけど。
「……冗談だ。俺がお前を嫌いになる訳ないだろ?」
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