いち、初めての出会い。彼女達は既に残念だった。

8/33

1543人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
顔をようやく見せた彼女は俺に大人びた印象を強烈に与える。 俺とちょっとしか身長も変わらず、そこらにいる同学年とは比べものにならない抜群のプロポーション。 それは制服からでも分かる位だ。 顔も十分に整っていて、化粧を一切していないのにメチャクチャ可愛い。 下手すりゃ上手に化粧した女の子より可愛いかもしれないのだ。 太もも近くまであるストレートロングの黒髪を靡かせ、柔らかい笑顔を見せる。 もし俺が軽率な男ならすぐに告白をしているだろう。 彼女の笑顔は男を落とす最強の武器と言っても過言ではない筈だ。 「………………」 俺はそんな彼女の姿に見惚れていた。 彼女は不思議そうに覗き込む。 「どうしました?」 「えっ……あ、いや、つい見惚れていました……」 「フフッ、野館くんは素直ですね。大抵の男の子はウソを言いますけど」 クスクスと笑いながら話す住良木さん。 もしかしてそういう経験が多いからそんな事を言えるのか? だとしたらそれだけこの人に惹かれる男がいたんだな。 ……スゲェ部長だな。
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1543人が本棚に入れています
本棚に追加