いち、初めての出会い。彼女達は既に残念だった。

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俺、女の子に抱き着かれたの初めてなのに……。 でもちょっと嬉しいかも。 「コホン!」 と、住良木さんがわざとらしい咳をする。 ヤバっ、ちょっと怒ってるよ住良木さん。 「野館くん、キリカちゃんに抱き着かれてデレデレしないで下さい」 「はい……すいません……」 「さて、野館くん、昨日言い損ねた『ぶっと部』について説明しましょう」 ……あの、その前に一つ良いですか? 金髪の子が離れようとしないんですが……。 「まず『ぶっと部』とは一体何をするか。それから教えます。水留ちゃん、ホワイトボード」 ガラガラと移動式のホワイトボードを赤髪ロリが押して来た。 どうやら赤髪の名前は水留というらしい。 ……それより。 住良木さん、あなたはこの子が引っ付いているのに対してデレデレせずにかつ気にするなと言いたいんですか。 気になるよ!! 超絶気になるよ!! そんな心の声が聞こえるはずもなく、ホワイトボードに書かれた説明を始める。 「まずは活動内容ですが、とってもシンプルです」 どこからともなく眼鏡を取り出し、かける。 そして、ある場所を指差す。 そこには――。 「他の部の……邪魔……?」
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