いち、初めての出会い。彼女達は既に残念だった。

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え? い、いや、初対面なんだから呼び捨てはどうかと……。 「いや、初対面だから名字の方が良いんだけど……」 「ダメっ。僕とせーちゃんはいずれ愛し愛され合う仲になるんだから今のうちに名前で呼ばないと!」 そんな関係になるって確定してんのね。 それはどうでも良いけどいきなり名前はやっぱなぁ。 抵抗あるし……。 「え、でも俺的に気が引けるというかその……」 「みやちゃーん、あの紙貸し――」 「名前で呼べば良いんだろ!?」 「さすがあの紙。使えるねっ♪」 クソゥ、あの紙さえ俺の元に戻れば……。 「名前ですか……そういえばちゃんと自己紹介してなかったですね。生徒会室に向かいながらしましょうか」 そういやしてなかったな。 コイツらのフルネーム知らないからな。 「チッ、コイツに紹介とか嫌になるけど仕方ない。これから共に戦場を駆ける仲間だからな」 水留、俺は戦場なんかを駆ける気は一切無い。 「アタシはコイツがどんな淫乱な名前か知りたいワン」 銀髪、一回本気で殴って良いか? 「じゃあ私から始めますね。私は――」 俺は生徒会室に着くまで彼女達の自己紹介を聞いていた。
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