いち、初めての出会い。彼女達は既に残念だった。

28/33

1543人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
「え?喧嘩売るんだからこれ位挨拶の内だろ?」 「喧嘩じゃねぇよ!部活申請だよ!」 「どっちも似たようなもんだろ。気にするな」 「気にするわぁああああああああああああああああ!!」 コイツ、バカだ! 今時の幼稚園児でもこんな事しねぇよ! ……幼稚園児は出来ないな。 力的に。 「騒がしいと思ったら部活申請の方々でしたか。どうぞお入り下さい」 声……。 ヤバ、まさか生徒会長とかじゃねぇだろうな? 折れ曲がった扉をを軽々と受け止めていたらしく、その扉をすぐ横に捨てる。 そして、爽やかな笑顔で入口まで来たのだ。 少し癖がありふわっとした茶髪のロングヘアーで小顔、右にピン留めをしていて可愛らしい容姿だった。 「初めまして。私が生徒会長、三年生の如月遊唯(きさらぎゆい)と申します」 ……終わった。 絶対退学レベルの事件だもんなぁ。 そんな俺とは違い、キリカは呑気に質問する。 「ねぇ、あの扉を受け止めてたよね?」 オイ、敬語使えよ! 相手は年上なんだぞ! 「えぇ、片手で防ぎましたよ?」 ……よく防げたなぁ。 「これ位造作無い事ですよ。それより立ち話もなんですし、中に入ってお話致しませんか?」
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1543人が本棚に入れています
本棚に追加